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戻ってきたら。アルテアの町は大戦艦に襲われボロボロでした。
町中穴だらけです。
「うわーすっごーい」なんて口が裂けても言っちゃいけないんですよ。マリアさん。
何人も死んでいるのですから。
けが人とか続出です。
更に、この惨劇の中、ヒルダ様のお父上も倒れてしまったそうです。
そんな中、私は、突然ひらめきました。
見つけてしまったのです。この狂ったパーティを抜け出す術を
不謹慎かもしれませんが。私は正直うれしかったです。
町の人を救う。この名誉有る仕事を出来るのは今私だけなのです。
私は、白魔導師です。人を癒すためにいるのです。
私はこの町に残ろう。
すこし良心も咎めました。
大戦艦を飛ばしてしまったのは私達(私ではないが)の責任もあります。
あそこで止めることが出来たらと思うとちょっと悔しいです。
でもやはり、ガイや、フリオニールに殴られたり
マリア様にカエルにされたりするのは、私の本来あるべき姿ではないのです。
彼らは悲しむかもしれません。
白魔導師が抜けたら、今後は苦しくなるかもしれません。
短い間とはいえ彼らとの友情もあるにはあるわけです。
意を決してフリオニールにパーティを抜けることを告げました。
「そっか。いいよ」
そっけなさすぎる。